【注目新刊】猫社会学、はじめます

タイトル 猫社会学、はじめます どうして猫は私たちにとって特別な存在となったのか?
著者 赤川 学 編著 , 新島 典子 著 , 柄本 三代子 著 , 秦 美香子 著 , 出口 剛司 著 , 斎藤 環 著
出版社 筑摩書房
発売日 2024年6月26日
税込価格 1,980円
「猫社会学」についての、はじめての本!

猫と人の関係が最も深まったのが現代。
なぜ猫は可愛いのか、「猫島」とは何か、人と猫はどのように互いを理解し合っているのかなど、5つの視点から考察し、〈猫と人間の幸福な未来〉を構想。

猫をこよなく愛する社会学者たちによる、〈猫社会学〉の誕生!
*精神科医の斎藤環さんと社会学者の赤川学さん、二人の愛猫家による特別対談も収録!


【目次】
序 猫好きの、社会学者による、猫のための社会学……赤川学

第1章 猫はなぜ可愛いのか?……赤川学
「役立つ存在」から「家族の一員」へ/「猫の可愛さ」分析のための調査実習/七つの「猫の魅力」/七つの「魅力」の論理的な関係/猫とのあいだでしか「純粋な関係性」は存在しない⁉/「猫社会学」の可能性

第2章 私たちは猫カフェから何を得ているのか?……新島典子
犬とは異なる出会い方/猫カフェの歴史を駆け足で/猫カフェとはどんな場所?/「猫カフェ」のイメージ/猫カフェをどう楽しんでいるのか?/「文化」としての猫カフェ/猫だけでなく人とも出会える「猫カフェ」

第3章 ふつうの猫しかいない「猫島」に人はなぜ訪れるのか?……柄本三代子
人口54人の小さな離島/人気の「猫島」になるまで/猫島での体験をネットで「予習」/〝猫旅〟気分の醸成/人と猫のあいだに成立するアフォーダンス/猫島はなぜ人を移動させるのか?/見たいものだけ見えるメガネ/猫島と二つの法律/「猫はかわいい」のその先へ

第4章 猫から見た「サザエさん」―― 猫が「家族」の一員になったのはいつか?……秦美香子
猫コミックエッセイが想定していること/「純粋なペット」から「家族ペット」へ/猫の視点から『サザエさん』を分析する/「猫のいる場所」「猫による迷惑」「猫と動物医療」/猫が人間社会の中へ入っていった高度成長期/「家族ペット」につながる猫の描写/「猫の家族化」をマンガ作品から読み解く可能性

第5章 人と猫は、いかにして互いを理解し合っているのか?……出口剛司
身近な「自然」で、もっとも具体的な「他者」/人間の闇と猫との関係/批判理論とはなにか?/「コミュニケーションできている」とは?/言葉はいらない猫/「自己」をもつ猫/「猫と広がる社会学」の可能性

特別対談 猫が教えてくれた、「ただ、いるだけ」の価値……赤川学×斎藤環
深い喪失感/夢に出てきてほしい……/猫と「ふたりだけの時間」/猫社会学のきっかけ/「ただ、いるだけ」の価値/社会的孤立と猫/猫と人間の関係、これからどうなる?